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「着替えはこれにこれっと・・・」
シンは家で旅の準備を始める。
「へへ・・・」
その手にはポケモン図鑑があった。
―――昨晩
「あと、君にあるものを送っておいた。明日には届くじゃろう」
「あるもの・・・?」
シンは首をかしげる。
「まあそれは明日のお楽しみじゃ。」
「じゃ楽しみにしときます♪」
「うむ、出発はいつにするんじゃ?」
博士が聞く。
「明後日の朝にしようと思います」
シンは答える。
「そうか、じゃあ今日はもう寝て、明日は準備をするんじゃぞ」
「はい、お休みなさい!」
―――そしてシンに送られてきたもの、それはポケモン図鑑だった。
しかも全国版にも対応している優れものだ。
「さて、準備も済んだし・・・あとは連れて行くポケモン決めないと」
棚に手を差し伸べ、ポケモンを選ぶ。
「えっと、グレイにバル、ジュリーとミントに・・・サナ!あとは・・・オーラだ」
手持ちを決めたシン。しかしあるボールに手を伸ばす。
そのボールはマスターボールだった。中にポケモンが入っている。
「コイツも連れて行こうかな・・・7匹目として」
「・・・」
そのポケモンはただ黙ってシンを見つめていた・・・。
支度も済ませ、明日の旅立ちに備えて早めに寝ることにしたシンは
家の中を見渡す。
「ここともお別れか・・・」
リビングは静まり返っていた。
バラエティー番組の映るテレビも、どこか寂しげだ。
シンは兄の部屋の前で立ち止まった。
「あんな兄貴でも・・・僕の兄貴なんだよね・・・」
シンの瞳から、一滴の涙がこぼれる。
「泣くのは今日で終わりだ・・・どんな事があってももう泣かない・・・」
そう心に決めて、眠りに入った―――
―――窓からもれる光でシンは目が覚める。
「・・・はあ・・・」
枕は濡れていた。一晩中泣いていたのだ。
体を起こして着替えを済ませ、朝ごはんを食べ始める。
-今日で最後か・・・いや、最後じゃない。絶対戻ってくる-
そう誓い、朝ごはんを済ませて荷物を持って家を出る。
ポン!
エイパムのミントがボールから出る。
「お前・・・また?」
ミントはボールから出る習性がある。
「ぱむぱむ!」
「ったく・・・行くよ?」
町を出ようとするシン。すると大勢の人がやって来る。
「頑張れよ!」
「無茶はしないでね!」
町の人が声援を浴びせる。
「皆・・・」
すると、そこに誰かが走ってくる。それは・・・
「はぁ、はぁ、間に合った・・・」
その人物は・・・穴に吸い込まれたと思っていたマサだった。
「マサ!生きてたの!?」
「勝手に殺すなって!それよりも渡したいものがあるんだ」
マサはポケットから何かをだす。
「これは・・・お守り・・・?」
「そうさ。昨日作ったんだ」
よく見るとマサの目元にはクマがある。
「マサ・・・ありがとう!」
「いいって!それより、街の人達、絶対に取り戻せよな!」
「・・・うん!」
不安げだったシンの心はすっかり晴れていた。
絶対戻る。そう誓い、シンは旅立った――
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すみこ・某SNSで主に活動してます。
プロフ絵で大体の人は誰かわかるんでしょうね(
最近妙に切なくなるときあります。
無性に泣きたくなるときとかね。理由はもう色々と。
最近自分って他人にどう印象づけられてるのかって気になる(ぇ